スーツ姿のプロダクトマネージャー

非Web系IT企業で働くプロダクトマネージャー兼データサイエンティストのブログ

30過ぎのデータサイエンティスト見習い(1)

前に、「スーツ姿の…」というのは?という記事で、研究所に移ってデータアナリティクスをやることになったことがあると書きました。ある意味勢いで移ったのですが、業務系SE職から研究職への社内転職、しかもデータアナリティクスという全く未知の分野へ飛び込んだとき、すでに30歳を越えていました。

そこで文字通り七転八倒しながら、データサイエンスを学んでいったわけです。そのときの体験記を、「30過ぎのデータサイエンティスト見習い」と題して書いていきます。もしかしたら、SEからデータサイエンティストに転身されたい方には、参考になるかもしれません。

まずはじめに、この社内天職でつまずいたポイントをざっくり振り返ってみます。

特に、大きかったなぁと思うのが以下3点の壁でした。

  • スキル: データアナリティクスを学ぶ上で、SEのスキルが使えないどころか逆に足枷になってしまった。
  • マインドセット: 仕事で取り扱う課題や、それに対する問題解決の仕方が大きく異なった。ビジネスの仕組みで課題を解決しようとする立場と、技術課題を解決しようとする研究職の違い。
  • 組織文化: SE時代の事業部門と、コストセンターである研究所とのポジショニング、組織文化の違いが大きかった。

上にあげた3つのうち、どれか一つでもクリアしている要素があったとしたら楽だったと思いますが、本当にどれ一つ素養がありませんでした。今振り返っても、下調べもそこそこに飛び込んだというのは、冷汗がでます。

個人的に最も苦労したのは、マインドセットの違いでした。相当に悩んだ記憶があります。当初は頭の使い方、問題解決のアプローチ、ゴール感が全然理解できず、外国というより宇宙にやってきような感覚でした。これは、キャリアチェンジで職種が大きく変わるときには、常に付きまとうリスクであるように思います*1

組織文化はボディーブローのようにジワジワ効いてくる感じで、最後まで肌感覚で慣れることができなかったように思います。逆に、プロダクトマネージャーという仕事が如何に好きだったのか、思い知らされました*2

マインドセットと組織文化の壁は、転職やキャリアチェンジのキーポイントになるような気がしています。これについては、別の機会に詳しく書きます。

 

想定外だったのはスキルの壁が思ったより高かったことでした。SEとしてそれなりに積み上げたものがあって、独学で学ぶことが好だった私は、何とかなるだろうと高を括っていました。情報工学科出身だったこともあって、実践で学べることを楽しみにしていました…異動するまでは。

慣れないスクリプト言語は呪文にしか見えず、英論文の山に眩暈を覚え、統計モデルや機械学習の数式におののく日々。今では思い出補正が効いて懐かしくすら感じられますが、正直辛かったです。

 この問題を解決するために、ひたすら業務に没頭し、山ほど本を買い込んで読み漁ることで、徐々にスキルをつけていきました。本は100冊以上は購入したと思います。いろいろ無駄もあったと思いますが、個人商店である研究所にあっては、独学に近い状態でした。

 この体験のうちスキルの壁にフォーカスし、「30過ぎのデータサイエンティスト見習い」と題して、書いていきます。

*1:その後、似たような振れ幅の大きな異動を経験し、同じような壁にぶち当たりました。

*2:この点で、研究所に在籍する中で、研究員という仮面をとって地を出すことによって、思いがけない成果を上げることができるようになりました。異動後数年たった後のことです。