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読書について〈本のレビュー〉 自分の頭で考えることの大切さを説く

私は本が大好きで、年間100冊近くの本を購入しています。

本が好きというだけでなく、本屋の雰囲気も好きなのでどんどん本が積みあがっていくのです。
しかし、最近読む本の傾向が変わってきて、少しずつ古典に手を出すようになりました。

その中で、深く考えされられた本を紹介します。正直、本の読み方がガラっと変わりました。

 

 

 

 

著者のショーペンハウアーは、ドイツの哲学者・思想家です。

私は哲学には全く詳しくないのですが、本にどう向き合うかということに悩んでいた時期があり、本書にたどり着きました。

本に追いかけられる?

当時悩んでいたのは、本を読むのが楽しくなくなったというか、本に追いかけられているような感覚に陥っていたことでした。本が好きなはずなのに、読みたい本でなく、読むべき本に囲まれている感じで、どんどん辛くなっていたのです。

ちょうどキャリアチェンジをしたところだったので、技術やマインドセットを変えるために、多種多様な本を大量に購入し、寝る間を惜しんで読んでいたのでした。
しかし、読んでも読んでも読むべき本の数は減らず、むしろ読み進むほど、読むべき本が増えていくという状況に陥っていました。

こうなってくると、更に不安が募り、時間管理などのノウハウ本に手が出てしまい、悪循環が止まらなくなりました。

今考えてみると、ちょっと焦りすぎだろうと当時の自分に声をかけたくなります。

古典にガツンと一撃を受ける

そんなとき、ふと「古典を読んでみよう」と思ったのです。
ちょうど鎌田教授の「座右の古典 ―賢者の言葉に人生が変わる」が手元にあったので、それをヒントに恐る恐る古典を読むことにしました。

その中でも、本書「読書について」は、ガツンと衝撃を受けた本でした。

読書ということなので、知的生活に関する知恵とか、本の読み方に関する話だと思い込んでいました。
しかし、ある意味真逆の話でした。

本書の主張は「読書に頼りすぎるな」ということでした。特に印象に残っている個所を引用します。

どんなにたくさんあっても整理されていない蔵書より、ほどよい冊数で、きちんと整理されている蔵書のほうが、ずっと役に立つ。同じことが知識についてもいえる。いかに大量にかき集めても、自分の頭で考えずに鵜呑みにした知識より、量はずっと少なくとも、じっくり考え抜いた知識のほうが、はるかに価値がある。

当時、私の本棚からは本があふれかえり、会社と自宅の机の上には本が散乱していました。カバンの中には、常に読むべき本が数冊。上の一節を読んだとき、ガツンと殴られたような衝撃を受けました。

散乱する本たちを改めて見回して、「何をやってきたんだろう?」と考え込むことになったのでした。そして、身の回りを整理することにしたのでした。

一撃を受けながらも、どこか助けられた気がしました。

自分の頭で考える

この本から学べることは多くあります。人によっても変わると思います。
読書に向き合う姿勢、学び方などありますが、私がもっとも印象深かったのは、「自分の頭で考えること」の重要性でした。

仕事に対してオリジナルなアイデアを入れたいと思いつつも、読書という行為において、いかに受け身だったか思い知らされました。

いくつか引用してみます。

読書は自分で考えることの代わりにしかならない。自分の思索の手綱を他人にゆだねることだ。

 

つまり自分で考える人は、まず自説を立てて、あとから権威筋・文献で学ぶわけだが、それは自説を強化し補強するためにすぎない。 

 

そして、時間の大切さを以下のように記しています。私はまさに錯覚という罠に入っていたのでした。「それを読む時間も一緒に買えたら」という一節は心に染み入ります。

本を買うとき、それを読む時間も一緒に買えたら、すばらしいことだろう。だがたいてい本を買うと、その内容までわがものとしたような錯覚におちいる。

 

さて、今はどうか?ということですが、相変わらず本屋にはよく行きますし、本は買い続けています。しかし、買う本、読む本、読み方が変わってきました。

何より、本書を読んだ後、また読書が楽しくなってきたというのが、一番の収穫でした。

 

読書について (光文社古典新訳文庫)

読書について (光文社古典新訳文庫)

 

 

 

読書について (光文社古典新訳文庫)