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キャリアの創造的破壊 (2)破壊的キャリアの狙い

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前の記事で、キャリアの創造的破壊を行って独自のポジションを持っている人を紹介しました。

他人と違うことを選択し、逆張りの戦略をとることで競争力を高めるのがキャリアの創造的破壊につながります。しかし、破壊的なキャリアはユニークさを生むのですが、ユニークであるということは、決まりきったレールがないということを意味します。

ではどうやって破壊的なキャリアを築けばよいでしょうか? ここでは、破壊的なキャリアを築くための戦略を紐解いてみます。

 

 (1)ユニークなキャリアを創る

 (2)破壊的キャリアの狙い ※本記事

 (3)破壊的キャリア4つの原則

 

もし一つのキャリアで勝負をしたらどうなるのか?

破壊的キャリアを考える前に、ひとつの会社で単一の職種を続けた場合を考えてみましょう。下の図は、年代が進むにつれて、個人のスキルや経験がどのように積みあがっていくかを簡易に示したものです。(横が時間軸、縦が成長具合です。)

 

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ひとつの会社・職種でキャリアを続けた場合

新卒で社会人として仕事を始めると、覚えることも多く、慣れるまでなかなかパフォーマンスを発揮できない時期があると思います。その時期を越えると、初歩的な仕事を回せるようになり、徐々に難しい仕事をやる機会やチームマネジメントにも踏み込めるようになってきて、成長が加速します。そうこうしているうちに、会社の中で重要なタスクを担うようになり、仕事の忙しさも増していきます。上の図では、この時期の成長を4~6年程度の期間をイメージして書いていますが、ベンチャー企業外資系企業に入った場合には、より短い期間になるでしょう。

問題はこの成長期の後にやってきます。一通り仕事を覚えた後、次の成長機会である管理職昇進まで似たような仕事を続けることになります。この時期は、組織やチームにとってはなくてはならない存在になっているはずです。しかし、逆に言えば、仕事上の挑戦が少なくなってきて成長は鈍化します(図の中央)。古くて大きな企業になればなるほど、この時期が長くなる傾向にあるでしょう。

 

さて、その後ですが、もし管理職に昇進できたならマネジメントという新たな挑戦機会を得て再び成長軌道に乗ることができるでしょう。しかし、そうでなかった場合には、徐々に若い世代が仕事の中心を担うようになり、緩やかに減衰していきます(図の右側)。一説によると、企業での課長昇進率は30%程度とも言われており、大半の人が成長機会を失うことになるかもしれません。もちろん、上の図の途中で働いている企業の経営が厳しくなったり、業界ごと衰退したりすると、その成長軌道すらなくなってしまうことになります。

こうした意味で、単一のキャリアを続けることは、ある種のリスクになります。特に、企業の寿命が人の寿命よりも短くなることが想定される現代では、よりリスクが高まっていると言えるでしょう。

 

破壊的キャリアの狙い

破壊的キャリアの目的は、雇用や仕事上の個人的な競争力を高めることです。そのために、単一的なキャリアで成長が鈍化して落ち着きそうなタイミングで新しい仕事に挑戦し、新たな成長の機会を獲得する戦略をとるのです。図解してみると下のような感じになります。希少な存在になるには、他の人と違った経験を積んでいく必要があります。そしてそのためには、リスクをとってキャリアを創造的に破壊することが一つの戦略になります。

 

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自らキャリアを破壊して新たな成長機会を得る

しかし、戦略なくキャリアを次々に変えていったのでは、40代に入ったときに選択肢が減ってしまうという現象が起きます。これは、40代になってくるとマネジメントポジションを期待されることに加えて、より賃金の安い若い人との競争が激しくなってくるからです。

 

中期的な戦略を持ってキャリアを破壊していく

上で挙げた問題点を回避するためのひとつの方策は次の通りです。

まず、中期的な戦略を持って、楽しくユニークにキャリアを積み上げます。具体的には、40代を迎える前に次のような経験ができれば強いと思います。

  • 直感と偶発性を信じて様々な職種や職場環境を経験し、仕事の幅を広げる。
  • 一つのキャリアである程度時間をかけて成長軌道に乗り、雇用市場で通用する経験を積み上げる。
  • キャリアの節目で過去の経験(点)を振り返り、点と点を繋げて次のストーリーを作っていく。

そして、40代を迎えた後、マネジメントを目指すか、ユニークなキャリアをマネタイズする方法を見つけるというのが選択肢になるでしょう。中にはあえて挑戦を続ける人もいると思います。下の図にこれを示します。

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中期的な戦略を持ちつつキャリアを破壊していく

ここで示したのはひとつの考え方ですが、上手くいけば面白くて競争力のあるキャリアを築けるのではないかと思います。

 

私自身も気が付くとこのような戦略をとっていました。誰かに教えてもらったからというわけではないのですが、仕事を初めたころに読んだ「サラリーマン・サバイバル(大前健一)」や「ブランド人になれ!(トム・ピーターズ)」から影響を受けたのかもしれません。

それに加えて、同じことを続けていると新しいことをしたくなる性格が効いているような気がします。どういうわけかわかりませんが、同じ職場・職種で数年経験を積み、自分が納得できる成果を残せた後には、「そろそろ新しいことをしないとなぁ」と思うようになるのです。そして、そんな時期に新しいチャンスがやってきたら、あるいは新しい仕事を打診されたら、「きっと大変だろうな」と思いつつ、飛び込んでしまうのでした。

 

次の記事では、破壊的キャリアを実現するための戦術を考えてみたいと思います。

 

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